安曇野の美しい自然とゆっくり流れる時間の中でスローライフ

by azumino-macro

碌山美術館


安曇野といったら、まずは「碌山美術館」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

荻原碌山は、本名を荻原守衛といい、30歳の若さで夭折したため作品数は少ないのですが、
その短い創作活動の中で彼が残した彫刻は、明治以降の日本近代彫刻史上、
稀に見る傑作と評されています。

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大糸線「穂高駅」から歩いて数分の場所に建つその赤レンガの洋館は、
古いヨーロッパの小さな教会の雰囲気を漂わせます。

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私が荻原碌山を知ったのは、ある雑誌で「」という碌山の代表作である彫刻の写真を見た時でした。
その時見た「女」の印象があまりに強烈で、碌山の名前はその後私の脳裏に強く焼きついたのでしたが、
この「女」をどこの美術館で見ることができるのかを知る手がかりはなく、
そのまま時だけが経ってしまいました。
(「女」の石膏像は、東京国立博物館で、ブロンズ像は、東京国立近代美術館で見ることができます)

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再び私が碌山に出会ったのは、当時よく遊びに行った安曇野の観光用パンフレットを見た時でした。
「碌山美術館」! ここに行けば、アノの「女」に出合える!
胸が高鳴ったのは言うまでもありません。

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碌山が21歳の時に洗礼を受けキリスト教信者となった関係からでしょうか、
碌山美術館の建物の外観はもちろんのこと、その内部の雰囲気も、静謐で神聖な教会の礼拝堂のようです。

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展示室は、さほど広くなく、一部屋に、碌山のほぼ全ての作品14点が収められています。

碌山美術館のリピーターは多いようで(私もその一人ですが^^;)
何度訪れても飽きることがなく、その度に、新しい発見があり、深い感動を覚えるから不思議です^^

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幾度となく通った入り口のドアに掛けられた小さなフレームに刻まれている短い言葉が、
碌山が作品を通して、いかに多くの人々に愛されているかを物語っています。

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これは、碌山美術館敷地内にある「杜江の水」と呼ばれる井戸です。
碌山(守衛)が書簡などに記した「杜江」からその名が付けられたそうで、
今でもその湧き水は枯れることなく涌き出でていて、飲料水として飲むことが出来ます。

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碌山の作品の中で、「北条虎吉像」と「女」は、現在、国の重要文化財となっています。
(「女」はあまりにも有名ですが、「北条虎吉像」も、まるで生きているかのようで、
 その胴色の皮膚の下には 温かい血が流れているのではないかと錯覚するほどです^^)

近代彫刻の中で、重要文化財として選ばれているのは4点のみで、
そのうちの2点が荻原守衛の作品であるということを考えると、
碌山の作品の持つ高い芸術性とその価値がよく分かります。

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「LOVE IS ART.  STRUGGLE IS BEAUTY.」
愛こそ芸術  相克が美

この言葉を残して逝去し、今は生地安曇野に眠っている荻原守衛の魂と触れ合える場所。

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安曇野には、美しい田園や北アルプスの風景だけでなく、深い芸術性に接することができる美術館も多く、
それもまた安曇野が人を引きつけてやまない魅力であると言えます^^
by azumino-macro | 2010-06-21 23:10 | 安曇野あれこれ